少額投資ってさ。意味なくね?
わかるぅ~。100円とか、1000円で投資とか、塵は所詮、集まっても塵だよね~。
そんな会話やネットの記事(投稿)などを見ると、
少額投資…。意味なさそうだし、やらない方がよいかな…。
少額で投資してるけど、このままでいいのかな…。
と不安に思うこともありますね。
確かに少額投資は、投資をしても元々の掛け金が少ないので、あまり資産が増えることがなく、意味がないと言われるのはよくわかります。
仮に、毎月1万円を投資して、10年積み立てたシミュレーションは、下記の通りです。
積立金 | 利回り | 運用益 |
1万円 | 3% | 19.7万円 |
4% | 27.2万円 | |
5% | 35.3万円 |
1万円を10年間、毎月投資してこれですから、それ以下なら尚更、意味がないと言われるのも納得がいきます。
しかも、投資のリスクも背負うことになりますからね。
これらのことを含めて、
- 少額投資では得られるリターンが少ないというのも事実ですし、
- 少額投資をしないで、人によっては残業代や副業で稼いだり、投資に回す分を資格取得や人脈形成のために自分(自己投資)に使った方が良い
というのも事実だと思います。
しかし、その反面、少額投資の意味があることも事実です。
それは、
- 少額でも資産運用としての経験は同じ
- 少額なら損失が出てもそこまで痛くない。また、投資スタイルの方向転換(やり直し)は可能
- 長い目で見たときに、少額投資の経験も役立つこともある
という点ですね。
少額でも資産運用としての経験は同じ
少額では、投資に掛ける金額は少ないですが、投資で得られる経験はほぼ同じです。
資金の大小に関わらず、身銭をきって投資をすると、
- 世界経済のニュースに敏感になり、世の中のニュースが相場にどんな影響があるのかわかってくる
- 投資の相場(価格や利回りなど)を知ることが出来る
- ○○ショックのときにどうすれば良いのか?自分なりのスキルが身に付く
- 実際の所、どれくらいの損失なら堪えられるのか?本当のリスク許容度がわかる
などが、自然と身に付いていきます。
これらの経験は意外とバカに出来ません。
本やインターネットで色々な事例から学ぶことも可能ですが、投資は
- 『 百考は一行に如かず』(情報収集をして100回物事を考えても、行動を1回した方が得るモノが多い)
の世界です。
経験(実戦)から色々と学ぶことが出来るという点において、少額投資でも十分、資産運用に役立つこともあると思います。
少額なら損失が出てもそこまで痛くない。また、投資スタイルの方向転換(やり直し)は可能
少額投資なら、損を出して撤退したとしても、資金的ダメージは最小で済みます。
勿論、リターンも少ないですが、間違っても人生をゲームオーバーして、漫画カイジのようにすべてを失い、地下強制労働への扉を開くことはありません(笑)
また、始めにやった投資が合わなかったら、違う投資を試してみたりすることも少額ならば移行しやすいです。
時間はかかるかもしれませんが、そうやって自分の方向性を決めていくことも可能だと思います。
少額投資が出来る投資は、
- ソーシャルレンディング
- ミニ株(単元未満株)や一部の株(単元株)
- 投資信託
- アメリカ株やアメリカETF
- 仮想通貨(暗号通貨)
などがあります。
個人的には、株(ミニ株含む)やETF、投資信託(インデックス投資)がオススメでソーシャルレンディングや仮想通貨(暗号通貨)への投資は、特に投資初心者は貸し倒れやボラティリティ(値動きの幅)が大きいのでやめた方が賢明だと思います。
ただ、投資家自身の好みもあるので、興味のあるところから大火傷(大損失)をしない程度にやってみても良いかもしれませんね。
長い目で見たときに、少額投資の経験も役立つこともある
長期的目線で考えると、少額投資も役に立つ場合があります。
少額投資で投資の世界や世の中の相場を知ることにより、投資詐欺にも合いにくくなりますし、
資産運用をしなければならなくなった時に、退職金や預金を銀行員や自称優秀なファイナンシャルプランナーに間接的に溶かされることはなくなります。
何故そうなるのかは、今までの投資に対する経験値があり、そこそこの目利きが出来るからです。
現実にはありえませんが、例えば洋服を買うときに、他の洋服屋や洋服の値段のことなどを知らないで買い物に行ったら、
- コーディネート相談手数料
- 寸法を合わせる手数料
- 入店手数料
を取られても、比べるモノがなかったら、それが普通だと思い、手数料を支払ってしまう人が殆どだと思います。
投資の世界でも、ある程度の目利きが出来なかったら、余計な手数料を支払ったり、ぼったくり価格で投資信託を売買されてしまうことが起こり得るということです。
よく老後に
- 投資詐欺に合い退職金を溶かした
- 銀行からIPOの株を勧められて塩漬けになった
- ぼったくり投資信託を買って大損
などのインターネット記事がなくならないのは、そういうことですね。
少額でも投資の世界に触れていれば、経験からスキルも身に付くので、こういったことを避けることが可能になってきます。
まとめ:少額投資は意味がないように見えるが、見えない資産のことを考えたらそうでもない
少額投資は金銭的リターンだけに目を向ければ、あまり意味のないことかもしれませんが、
見えない資産(投資の経験や知識など)を獲得するという点においては、意味のある行為です。
しかし、ずっと少額のままだとリターンが少ないままで、長期で投資をしても微妙な結果になるのは目に見えています。
少額から始めて、そこそこ投資に慣れたり、方向性が定まったのなら、
私のようにどこかで少額から切り替えて、ちょっとずつでも多くの資金を投資できるようにした方が将来的には良いと思います。
下記は少額投資(インデックス投資やETF)に関する『年収200万円からの投資生活宣言』という本です。投資未経験者には、良い本として紹介されています。
著者は同じですが、『はじめての人のための3000円投資生活』という本もあります。投資入門書として、幅広く金融商品について触れており、低リスクで失敗しにくい投資について書いています。
下記は投資詐欺について書いています。少額投資の経験があれば、少しは防ぐことは可能ですが、世に出回っているポンジスキームの金融商品や異常な高利回りの私募ファンドには気を付けましょう。