高配当で増配。そして、株主優待まであるオリックス。
高配当、増配、株主優待が出揃えば、個人投資家に人気が出るのも頷けます。勿論、私もそれらに釣られて、がっつりオリックスを保有しています。
ただ、最近になって、オリックスではないですが、私が保有している日本株の中で、
- 高配当で投資したJTは減配…
- 優待目的で投資をした『すかいらーく』と『ヤマダ電機』は優待を改悪
という悲劇が立て続けに起こってしまいました。
そこで、オリックスも
近い内に減配や株主優待を改悪したり、何かやらかすんじゃないか…?
と少し心配になったので、調べてみることにしました。
そうなる前に調べとけよ~。
と思いますが、私自身、放置投資スタイルなので、スルーして頂けると助かります(笑)
結論から言えば、オリックスが減配をして、株主優待を改悪するのかどうかは、まだしないかなという印象です。
まだしないというのは、配当に関しては配当性向が2021年3月時点で50%と余力はありますし、2022年3月の年間配当予想も2021年と同じ1株78円のままです。
また、オリックスによると、新型コロナウイルスの業績への影響は縮小傾向で、現時点で営業利益も純利益もマイナスではありません。(前期比より純利益は減ってはいますが…。)
但し、予想とは裏腹に
- このまま新型コロナウイルス(変異株)の影響が続いて、マイナス分を補う事業の業績が悪くなるようなら
減配、株主優待改悪というシナリオは見えてくると思います。
オリックスの減配は確率的には低いが、増配は難しくなってる印象
オリックスの減配は今のところ、『大丈夫』といったところです。2022年3月の配当予想も2021年と同じ現状維持ですしね。
ただ、増配は利益が上がっていませんし、むしろ純利益が減っているので難しいと思います。
利益が上向くまでは増配はお預けといったところです。
決算内容として、オリックスは2021年3月期の営業収益は前期(2020年3月期)と殆ど変わっていません。
純利益は前期比より-36%ですが、全体的には、一応黒字の1,924億円です。
営業収益が変わっていないのに、なぜ前期より純利益がマイナスなの?
と、疑問に思う人もいると思います。
それはオリックスのグループ会社(関連会社や子会社含む)からの利益とされるモノが減ったからです。
オリックスは巨大なグループ会社で、
- 連結会社 約888社
- 関連会社 約134社
となっています。(2021年7月時点)
決算書の中で、
- 持分法投資損益は前年度に比べて、99%減の481百万円
- 子会社・関連会社株式売却損益および清算損は69%減の23,300百万円
と書いてあり、
オリックス母体の営業収益が良くても、他のグループ会社の調子が悪かったということが数字から読めとれます。
持分法(もちぶんほう、英: equity method)とは、会計学や、会計実務の用語のひとつで、投資会社が被投資会社の資本及び損益のうち投資会社に帰属する部分の変動に応じて、その投資の額を連結決算日ごとに修正する方法である。出典:wikipediaより一部抜粋
前期より業績が全体的にマイナスになってしまった原因としては、
- 運営事業(旅館・ホテルなどの不動産)
- 航空機リース事業(輸送機器リース関連事業)
- 空港運営(事業投資・コンセッション事業)
の3つの事業がモロに新型コロナウイルスの影響を受けたからです。
新型コロナウイルスを恐れて、殆どの人は旅行も行きませんし、飛行機も乗らない。
リモートワーク(在宅勤務)で仕事をする。
こんな状態では、先ほど述べた関連する事業の利益が上がらないのは当然ですね。
オリックス内で他の事業(保険、銀行、クレジット、環境エネルギー)で利益が上がっているところもありますが、損失をカバーしきれなかった印象です。
オリックスの株主優待改悪はわからない
オリックスの株主優待の改悪は正直なところ、わからないと言ったところです。
そこまで経営的に問題がなくても、某家電量販店のヤマダ電機のように、【株主の平等性】を掲げて、株主優待を改悪する可能性もゼロではないです。
また、売り上げや純利益がこのまま落ちていってしまえば、某外食産業すかいらーくのように、株主優待の改悪もないこともないです。
オリックス側は早急に経営の立て直しを計っているので、それが思い通りに行けば、何も問題はないと思います。
が、先のことは誰もわからないので何とも言えませんね。
オリックスのミニ株(単元未満株)、株主優待について
オリックスの株主優待はふるさと優待が100株から受けられます。
ミニ株(単元未満株)はないの~?
と思う人もいるかもしれません。
実はオリックスには、ミニ株(単元未満株)でもオマケのような株主優待があり、オリックスの『株主カード』が貰えます。
この株主カードは、
- 旅館・ホテルの宿泊割引(一部施設でレストラン割引有り)
- 京都水族館、すみだ水族館、新江ノ島水族館の入場割引(当日券のみ)
- 医療法人DIC宇都宮セントラルクリニックの人間ドック割引
- 京セラドーム大阪、ほっともっとフィールド神戸の座席割引(一部座席除く)
- オリックスの自動車の個人向けカーリースやレンタカー、カーシェアリング、中古車販売(オリックスU-car)などで割引や特典有り
などがお得に利用できます。(2021年7月時点)
まとめ:オリックスは減配や株主優待の改悪はなくても、しばらくは現状維持のままだと思う
基本的に減配や株主優待の改悪は、売り上げや純利益がドンドン下がっていったら行うのが殆どです。
利益がないと、どうしようもありませんからね。
『無い袖は振れない』ってやつです。
オリックスに関して言えば、一応は黒字ですし、赤字にはなっていません。
売り上げや純利益も2021年3月期の決算が特に良くなかっただけです。2022年も2023年…と、ずっと利益の減少が続いていけば話は変わってきますが、
2021年7月の段階で、オリックスの状況を判断すると、配当も株主優待もしばらくは現状維持だと思います。
ただ、ワクチン接種をしても新型コロナウイルスの感染再拡大が起こったり、リーマン・ショックのような金融危機が起きてしまったら、今度こそ減配や株主優待を改悪する可能性はグッと上がってしまいます。
オリックスの株を保有している身としては、何事もなく順調にいって欲しいモノです。
下記は
- すかいらーく
- イオン
- プレナス(やよい軒、ほっともっとなどを経営)
- ビックカメラ(日本BS放送含む)
- ヤマダ電機
- 西松屋
- JT
の関連記事です。株主優待もありますし、JTに限って言えば、高配当株に入ります。参考までに見て頂けたら幸いです。