宇宙観光事業の【SPCE】ヴァージン・ギャラクティック社が有人飛行に成功しました。
創業者のリチャードさんも同乗して、今回のフライト成功に、宇宙業界は歓喜が沸き起こりましたね。
それに連動して株価も上昇気流に乗り、大気圏に突入すると思いますが、
はい、すぐに着陸していました。
恐らくホルダーは、
何でや?
と思いますよね?
この株価の動きをみると、一瞬にして投資家から見放された感があります。
フライトに成功しても、今後には期待出来ないと判断されたのでしょう。
では、【SPCE】ヴァージン・ギャラクティック社のどこにそんな要因があったのか?
創業2004年から17年経っても、営業利益や純利益がずっと赤字ということも影響していますが、
大きな要因としては、
- ヴァージン社への不信感
- 宇宙観光事業は利益の確保が難しい
の2点だと思います。
ヴァージン社への不信感
【SPCE】ヴァージン・ギャラクティック社が未だに利益を確保できないのは、未開拓の宇宙事業なので仕方がない部分もありますが、
経営が軌道にのる前に、創業者が保有株の売却を続けるのは、印象が良くありません。
今後の事業展開に期待できないし、自信がない…。
と言っているように感じます。
しかも、今回は有人飛行が成功してから株の売却を発表し、すぐに公募によって資金調達をするという必殺技を出す始末。
有人飛行の成功で、株価が上がるのを分かってて、
売却したのかな~。
と思ってしまいますよね。
ヴァージン側は
この売却資金は、新型コロナウイルスで悪影響を受けた事業を立て直すために使う(レジャーやトラベル部門の支援、新規事業の開発などに使用)
と言っていましたが…。
銀行からの融資を受けられなかったのでしょうかね?
それに他の部門の支援や新規事業って…。
その前に
自分たち(ヴァージン社)をどうにかしろや
と思いますが…。
また、何故かヴァージンの株を匿名の元従業員に譲渡したようです。【約5万8000株(約200万ドル相当)】
(愛人へのプレゼント企画か…?)
とりあえず、ここまで来るとやりたい放題感満載です。
営業利益が毎年徐々に上昇して、企業の運営が軌道に乗りそうなら多少のことには目をつぶれますが、そうでないと不信感が募る一方ですね。
創業者はエリザベス女王から『ナイト』の称号を得ているのに、いつの間にか『ダークナイト』になってしまったのでしょうか?
個人的には、会社運営に誠実さを感じません。
ずっと公募で資金を募るやり方も、まるでお母さんからいつまでもお小遣いを貰って、自立できない人のようですね。
宇宙観光業は定期的な収入が見込めないため事業は難しい
宇宙観光事業は定期的な収益が生まれにくいです。
情報提供やインターネットの電波の送受信などの衛生事業なら、まだ定期的に収益が生まれるかもしれませんが、
宇宙観光を柱とするビジネスモデルでは初期投資が掛かり、軌道にのるまで時間がかかります。
現に17年経っても出来ていませんしね。
いつ黒字化になるのかはわかりませんが、大手モルガン・スタンレーのレポートによると、【SPCE】ヴァージン・ギャラクティック社の黒字予想は2028年となっています。
あと最低でも7年は黒字にはならないということです。(予想なので何とも言えませんが…。)
宇宙観光事業の難しさを物語っています。
また、以前は約25万ドルでチケットを発売していましたが、1人約45万ドルに値上げをしました。【2021年8月時点】
セレブが何回もリピートしない限りは、いずれ行き詰まりそうです。
まとめ:いつまでも利益を上げず、公募ばかりしては今後に期待できない
創業してから【SPCE】ヴァージン・ギャラクティック社は一向に黒字化が見えません。
公募の資金調達で、なんとか生き残りを計っている状態です。
しかし、そんなことをいつまでもやっていては不安が残ります。
ヴァージン側も宇宙への旅客輸送をアメリカ連邦航空局【FAA】から許可を取得したり、2022年からの宇宙旅行のチケットを約600人に売却したという動きはありますが、
- ヴァージン社への不信感
- 宇宙観光事業は利益の確保が難しい
という要因が重なり、あまり期待は出来ないかなと思います。
勿論、あくまでも私の予想なので、ヴァージンが今後イケイケになることもあり得ます。
今の段階では、かなり微妙ということですね。