個人投資家に大人気銘柄、イオンの株を保有していましたが売却しました。
株を買ったときは優待目的だったので、単元までガチホしようかと思っていましたが途中で心変わりした感じです。
利益としては差益と配当合わせて約1年間で数千円程、ミニ株で10株しか保有してなかったのでこんなもんです。
イオン株を売却したワケは?
イオンの株を売った理由は、普通の投資家なら様々な考えがあるかもしれませんが、私の場合はイオンの優待をもう使わないと思ったからです。
『優待目的で買った』って言ってたやん。
というツッコミも出てくるかもしれませんが、ミニ株でイオンの株を10株保有してからというもの、全くイオンやその系列(ダイエー、まいばすけっとなど)で買い物をしなかったんですよね。
買い物をするときはオーケーストアやロピア、商店街の店など、基本的にイオンより食品や服の原価が安いところで買っていました。
イオンの株主優待割引やイオンカードセレクトのトータルでの買い物の割引率を考えても、イオンでの買い物は魅力的に思えなくなったというのが本音です。
周りに買い物する場所がなく、イオンしかなければ、イオンの株主になって株主優待とイオンカードセレクトのコラボを使った方が明らかに特ですが、
そうでなければ、あまり株主になっても意味はないかなという具合です。
イオン株の配当が高配当ならまた話は変わってくるんですけどね…。
スーパーの印象が強いけど、イオンってどんな会社?
イオンと言えばスーパーのイメージですね。私も株式投資をするまではイオンと聞いたらスーパーしか思い浮かびませんでした。
イオンはそれ以外にも事業展開をしており、ヘルス&ウエルネス事業や総合金融、ディベロッパー(不動産)など、様々なことをやっています。
ミニストップやダイエー、ウエルシアなどもイオングループです。287社の連結子会社、28社の関連会社を含む巨大なグループ企業ってやつですね。
また、イオンは中国やASEANなどにも出店しており、積極的に海外展開をしています。
国内外グループ店舗数は2020年の段階で、約21,829となっています。
会社の歴史も長い企業です。創業は1926年9月です。もうすぐで設立100年ですね。時価総額は約2兆3175円です。
イオンの業績状況
イオンは2009年2月に当期純利益-27億6000万円の赤字を叩き出しましたが、それ以降は持ち直して黒字です。
2020年2月の段階では、268億3800万円の黒字です。ただ、コロナウイルスの影響で1Q(四半期決算)は赤字だったので、2021年以降はどうかという所ですね。
今回の赤字はコロナウイルスの外部的要因が大きいので、コロナウイルスが落ち着いたら持ち直すかもしれません。
イオンはスーパーの利益が大きいイメージでしたが、2020年2月の段階で営業利益は総合金融が一番の704億円、次にディペロッパー(不動産)632億円、ヘルス&ウエルネス350億円と続いています。
この3つで約80%を占めます。
肝心のスーパーは72億円で全体からすると約3%です。
国際事業が2019年2月~2020年2月にかけて34億円~103億円になっており、営業利益は増加傾向です。
今後、国際事業がどうなるのか株主の人は楽しみですね。人口が増加すると言われている地域に積極的に出店しているので、長い目で見たら良い方向に動くかもしれません。
イオン株の分析と自己資本比率
イオンの株は2020年8月中旬から2700円に向かって動いています。
- PER 約83.64倍
- PBR 約2.25倍
と、株価としては割高傾向です。
株価の推移としては、ここ最近は約1851~2750付近を彷徨いてます。チャート的に上昇中ですが、どこまで行くのかは誰にもわかりません。ある意味、誰が高値で掴んでしまうのかチキンレース状態ですね。
イオンのEPS(1株当たりの利益)は2018年から2020年にかけてあまり変化はありません。
- 2018年 29.23円
- 2019年 28.11円
- 2020年 30.78円
EPSは1株当たりの儲けの多さなので、高ければ高いほど素敵なんですが、数字を見る限り現状維持感が半端ないですね。
安定感のある恋人といったところでしょうか?恋人の安定感は必要ですが、企業として考えると安定よりも上昇の方がいいですね。
イオンの株で気になるのは自己資本比率の低さで、約9.6%と心配になる数値です。投資家の中には、
金融業もやっているから自己資本比率が低くなる。
という意見もある一方で、
あまりにも低すぎないか?
と心配している投資家もいます。
ライバルのセブン&アイ・ホールディングスは自己資本比率は約43%なので、ここだけをみると安心感はセブン&アイ・ホールディングスの方があります。
年々、イオンの自己資本比率は少しずつ下がっているので、気になる人は気になってしまいますよね。
イオン自己資本比率 | ||
2018年2月 | 2019年2月 | 2020年2月 |
12.2% | 10.9% | 9.6% |
※2020年5月は8.84%となっています。
経済産業省によると、小売業では大企業の自己資本比率は平均24%となっており、明らかにイオンの自己資本比率が低いのかがわかります。
イオンの株主構成と大株主
イオンの株主構成に関しては2020年2月では、
- 金融機関が約37%
- 個人その他が約34%
- その他の法人約15
- 外国法人(個人以外)約11%
になっています。
多く株を保有しているのが順に
- 日本マスター信託口 約6.1%
- 日本カストディ銀行(日本トラスティ信託口) 約3.9%
続いて、みずほ銀行、自社(自己株口)、公益財団法人イオン環境財団、公益財団法人岡田文化財団となっています。
日本マスター?日本カストディ?(トラスティ)って何だかよくわかりませんよね。
これらは信託銀行で、投資信託会社や年金機構などの資金を預かって運用しているところです。
日本マスターは三菱UFJ信託銀行や日本生命が大株主で動いており、日本カストディ銀行(日本トラスティ)は三井住友トラスト・ホールディングス、みずほフィナンシャルグループ、りそな銀行が大株主となって動いています。
つまり、ざっくり言うと国(GPIF)や機関投資家などが大株主ということになりますね。
色んな意味でスケールが大きい話です。
イオンの配当金と配当性向
イオンの配当金に限っては下記のような感じです。
月日 | 円(1株) |
2018年2月 | 15円 |
2018年8月 | 17円 |
2019年2月 | 17円 |
2019年8月 | 18円 |
2020年2月 | 18円 |
2020年8月予 | 18円 |
2021年2月予 | 18円 |
配当利回りとしては過去3年間は約1.5%を平均に動いています。2020年8月(予)の段階では約1.33%です。
配当性向は2016年からずっと100%を超えています。なかなか身銭を切っている印象です。
月日 | 配当性向 |
2018年2月 | 102.96% |
2019年2月 | 113.95% |
2020年2月 | 109.78% |
因みに、2016年は392.21%です。なかなかぶっ飛んでる印象です。将来的にはこのまま配当性向が高いままだと減配リスクもあると思います。
イオンの株主優待
株主優待は100株から貰えます。個人投資家に有名なオーナーズカードが届きます。
半年ごとの買い物のトータル金額に応じてキャッシュバックがあります。
- 100株なら3%
- 500株なら4%
- 1000株なら5%
- 3000株なら7%
となっています。(上限金額100万円利用まで)
他にも、イオンのお客様感謝デーとオーナーズカードを一緒に使えたり、イオンイーハートの飲食やイオンシネマでの映画鑑賞の割引などもありますし、無料で軽食が出来るイオンラウンジの利用も出来ます。
ただし、ラウンジ利用も制限があり、30分以内で1人ドリンク2杯まで、お菓子1つ、1日1回で4名まで入場可能です。(イオンラウンジはコロナウイルスの影響で現在中止しています)
尚、株主優待目的の投資の際はイオンのIRで変更点はないか念の為、確認はした方がいいですね。
まとめ:イオンヘビーユーザーなら優待目的として、イオン株への投資は有りだと思う
イオンの株は個人的には有利子負債の多さや自己資本比率の低さは気になりますが、急にどうこうなるモノでもないと思うので、あまり気にすることはないのかなと思います。
イオンの株主優待は、特にイオンヘビーユーザーにとってはとても魅力のある優待です。
株式投資なので株価の下落も勿論ありますが、長期保有の100株程度なら、それらを考慮してもお得な優待だと思います。
ただ、優待も使わなければ意味がありませんし、株価の下落リスクもあるので株を買う前によく考えてからイオン株の購入をオススメします。
そうしないと私のように、中途半端に購入して売ることになります。利益があったからいいものの、なかったらかなり微妙な感じになってしまいますね。