ビヨンドミートがマクドナルドとヤム・ブランズとの提携を発表しました。
マクドナルドは誰でも知っているファーストフードですが、ヤム・ブランズは聞き慣れない会社なので、何をやっているのか、今一ピンと来ませんね。
ヤム・ブランズはKFC(ケンタッキー)やピザハット、タコベルなどを経営している会社です。
KFC(ケンタッキー)やピザハットなら殆どの人が知っていると思います。
マクドナルドはマックプラント、鶏や豚、卵などに植物由来の代替肉を使い共同で商品を開発します。
ヤム・ブランズも同様に植物由来の代替肉メニューを考案するそうです。
マクドナルドは100以上の国と地域、約3万7,000店舗。ヤム・ブランズは150ヶ国と約5万以上のチェーン店を持っているので、ビヨンドミートにとっては願ってもないチャンスですね。
この両者提携の発表を受けて、ビヨンドミートの株価は一時18%も、ビヨーンっと上がりました。
しかし、その後はビョ、ビョ、ビョーンっと下がってコロコロ転がっている状態です。
ホルダーとしては、
うーん。微妙…。
な心境です。
今回の提携がうまく行けばいいのですが、両者とも数年の契約なので素直に喜べないところもあります。
いつ切られるかわかりませんからね。
また、提携したとしても今後、ビヨンドミートが黒字化になるのかはまだわかりません。
2021年の見通しも新型コロナウイルス次第なところもあり、ビヨンドミート側も業績予測は把握出来ないと言っています。
そんな不透明さもあり、ビヨンドミートの株価は好材料が出てもダラダラ下げているのかもしれません。
マクドナルド、ヤム・ブランズ両者とも期間限定の提携
ビヨンドミートにとって、マクドナルドもヤム・ブランズも大きな契約です。
うまく商品化したら、この両者合わせて約8万7000店舗の販路を獲得したことになりますからね。
しかし、マクドナルドは3年、ヤム・ブランズは数年という期間限定の契約なので、個人的には課題が残ります。
双方(マクドナルドとヤム・ブランズ)が、
お試し期間だけでいいや。
となってしまえば、かなりの痛手です。
そうならないためにも、ビヨンドミート側には出来るだけ、この両者との関係をうまく保ち、契約を長く続けて欲しいと思っています。
(お試し期間がなく、ずっと契約してくれのであれば、素直に喜べるんですけどね…。)
ビヨンドミートの黒字化はまだ先
ビヨンドミートは全世界80ヶ国以上で、約122,000の小売店とファーストフード店などに代替肉の製品を広めています。(2020年12月31日調べ)
売上げも2020年は4億680万ドルで、前年比より約37%増加し、顧客も増えて販路も広げ好調に見えますが、黒字化の見通しはなく、赤字丸出し状態です。
決算内容を見ると、販売管理費(営業コストや研究開発費など)や借入金(債券含む)が上がっています。
販売管理費や借入金が上がっているのは、
- 人員の増加
- ヨーロッパと中国での積極的な投資
- 生産試験の費用
- 営業費用の増加
- ITインフラ整備
- マーケティングや研究開発の継続的な投資
などが上げられます。
これらの費用は今のビヨンドミートには、競争を生き抜くために必要なことらしいです。
ライバルのタイソン・フーズとインポシブル・フーズは遺伝子組み換えのない豆を使用していないので、ビヨンドミート側がこれを機に一気に突き放したい感じです。
より競争力を高めるための戦略としてのコスト増ってやつですね。
黒字化は後回しにして、先行投資を先にし、あとで利益を回収するような企業戦略を取っているのかなと思います。
まとめ:ビヨンドミートの今回の提携は不安が残るが好機でもある
マクドナルドやヤム・ブランズとの提携は期限付きで素直に喜べず、不安が残りますが、
とりあえずはトライ出来るチャンスを貰えたので、ビヨンドミートにとっては好機だと思います。
これらがうまく行き、新型コロナウイルスも治まり、飲食店向けの販売が復活していけば、
購入者率や商品のリピート率、世帯の浸透率などを考慮しても、引き続きビヨンドミートは成長していくと個人的には読んでいます。
逆に、期待とは裏腹にビヨンドミートがコケたら私もコケるので、そのときは潔く損失を確定する予定です。