投資信託とETF(Exchange Traded Fund)の違いと使い分けについて

投資信託とETF(Exchange Traded Fund)の違いと使い分けについてのイメージ 投資
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投資デビュー間もない時や投資の勉強をしている時に、

デメ男
デメ男

投資信託とETFって何がどう違うんだ?

と思うことがあるかもしれません。

投資初心者は特に色んなことが、わからないことだらけですよね…。

結論から言ってしまえば、投資信託もETF(Exchange Traded Fund)も両方とも投資信託です。

違いは細かく見ると異なる点がいくつかありますが、大きな違いとしては上場しているか、していないかになります。

  • ETF(Exchange Traded Fund)は上場している投資信託
  • 投資信託は上場していない投資信託(非上場投資信託)

ということですね。

※投資信託とは、投資家から集めた資金を運営会社(専門家など)が運用し、管理すること。投資家の資金は信託銀行に保全され、信託銀行は運用会社の指示で投資の売買を行う。販売、運用、資金の保全など、不正が出来ないようにそれぞれ違う機関がやることになっている。

上場していると何がどう違うのか?

上場していると、証券会社(口座)で市場が開いている間はリアルタイム(日本市場だと平日9時~15時『11時30分~12時30分は休場』)で取り引きできますし、指値も成行も可能になります。

※指値は売買価格に対して値段を指定すること。成行は売買価格の値段を決めずにその時の価格で売買すること。

株と同様に値段もリアルタイムで決まっていて、1株○円、100株○円と決まっています。

上場していないと、指値も成行も出来ません。

じゃあ、上場していない投資信託はどこで買うの?

という疑問が出ます。

投資信託は証券会社や銀行、郵便局などの販売会社で売買することが可能で、売買には金額指定と口数指定が使われます。

金額指定だと殆どの投資信託は100円から売買可能です。口数指定なら単純に1口や2口などになります。

投資信託の値段は基準価格(信託報酬などのコストを引いた価格)で表示されており、毎日1回変動します。

変動するので、口数の場合はいくらで買えたのかは当日にはわかりません。

だいたい次の日にわかる仕組みです。(投資信託によりタイミングが異なる場合あり)

ETF 投資信託
上場の有無 上場 非上場
販売窓口 証券会社 証券会社や銀行・郵便局などの販売会社
売買単価 ETFの株価 基準価格
売買のやり方 指値、成行 金額指定、口数指定
購買手数料 株取引と同じ(証券会社により買付無料もある) 投資信託により有り無しがある
売却手数料 株取引と同じ 投資信託によって信託財産留保額がかかる
維持費(信託報酬、監査報酬など) 基本的に投資信託よりETFの方が安い(商品によって異なる)
配当金(分配金) あれば出る(※配当金には税金がかかる) あれば受取か、再投資か選択できる(※配当金を受け取ったら税金がかかる)
信用取引

次に投資信託とETF(Exchange Traded Fund)の違いはわかったけど、どちらを利用すればいいのか迷うと思います。2つとも同じような感じですからね。

結局のところ、

  • どんな運用がしたいのか?

によって、どちらに投資をしたら良いのか判断することになります。

これは投資家によって好みが別れるので、どちらが良いということはなく、自身が実際に投資をしてみて、違和感なく継続していければそれで良いと思います。

私のように両方やるのも有りですね。

一般的に投資信託なら、

  • 少額(100円~)から積立てしたい人
  • 分配金を機械的に再投資していきたい人
  • 最後にドカッとまとめて運用資金を回収したい人
  • 福利効果を得ながら、最終的に4%ルールで取り崩して生活していきたい人

また、ETFなら

  • 運用コストを出来るだけ下げたい人
  • 4%ルールが難しいので、ETFの配当金だけで生活を目指す人

などが多く利用している印象です。

勿論、投資信託もETFも巷で言うぼったくり商品でないことは大前提での話です。

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投資信託とETFの使い分けとして、あまり手間をかけたくない。また資金があまりない人は投資信託

一般的に、ETFよりも投資信託は手間がかかりませんし、資金があまりなくても投資が出来ます。

手間がかからないというのは円建てなので、外国株を含んだ投資信託を買うときに外貨に替える必要もなく、積立も再投資も一度設定してしまえば、自動でやってくれるからです。(日本の投資信託の場合)

それに100円からでも投資が出来るので、数千円、数万円など自分が好きな値段で投資が出来ます。

信託報酬は投資信託の方が若干高いですが、外貨に替えるコストや手間、再投資、少額投資のことを考えたら投資信託の方が良い場合もあります。

少額(100円~)から積立てしたい人

アメリカに上場しているETF、VT(バンガード・トータル・ワールドストック)というETFがあります。

こちらはアメリカに上場していて、1株日本円で約9700円程します。(2021年3月調べ)

投資信託から全く同じ内容。VTに投資をする楽天・全世界株式インデックス・ファンド 愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)に投資をすると、金額指定にしてしまえば100円から投資が可能になります。

少額からでも投資が出来るという点をみると、投資信託の方が有利になることもありますね。

分配金を機械的に再投資していきたい人

投資をしていないと再投資というモノの難しさはわかりません。機械的に出来れば良いですが、タイミングを掴むことが容易ではないです。

感情も入りますし、最高値の状態なら

もうちょっと安くなってから買おう

と思ったりしてしまいますからね。

そして、気付いたら再投資を忘れ、昔は最高値だったけど更に最高値になり、結局再投資をやれず複利効果を得られないパターンになることもあります。

分配金の再投資を機械的にやってもらうと、感情が入らない分、再投資がやりやすいです。

分配金を再投資する予定で、

再投資、難しいかも…。

と思うのであれば、投資信託の方がそういった面でやりやすいのは確かです。

最後にドカッとまとめて運用資金を回収したい人

投資信託は再投資を選べば複利効果が加わり、運用益が大きくなっていきます。(※分配金を出さない商品もありますが、ここではインデックス投資の再投資前提で話します。)

定年退職時にまとめて資金を受け取りたい

○年後に子供の養育費としてまとまった資金を受け取りたい

など

まとまった資金が必要になるまで運用し、最後にそれを回収する投資方法が良いなら、再投資の複利効果が得やすい投資信託の方が向いていると思います。

ETFでも同じ様なことは出来ますが、再投資の難しさもあり、まとまった資金が作りずらくなる可能性もあります。

確実に何年後にまとまった資金を作りたいのであれば、投資信託の方が無難です。

福利効果を得ながら、最終的に4%ルールで取り崩して生活していきたい人

投資信託を利用している人の中には、複利でずっと運用をし、最終的に4%ルールで取り崩しながら生活している人も居ます。

※4%ルールとは定年やセミリタイヤ後に『年間生活費×25倍』の資産(株や債券など)を持っていたら、運用をしながら毎年4%ずつ取り崩して生活をしても、資産(株や債券など)が枯渇しないとされているルール【アメリカのトリニティ大学の論文】(※アメリカの論文なので日本では4%ルールに疑問の声もある)

自分が投資に対してどのような目標を持つかにもよりますが、セミリタイヤや老後に、

  • 4%ルールのようなことをやるのか?

ということが明確で、自分で取り崩しが可能だと思うのであるならば、投資信託が選択肢に入ると思います。

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投資信託と違いETF(Exchange Traded Fund)はどんな人が向いているのか?

次に投資信託よりもETFの方が向いている人は国外のETFを買うときに、円を外貨に替えたりするのが面倒ではなく、分配金があればそれを自分でコントロールしたい人だと思います。

ETFは投資信託よりも基本的に信託報酬という維持費が安い傾向があり、分配金も貰えます。(※分配金があれば貰えます。ETFにより無いところも有り)

分配金を出すため再投資が自動で行われず、複利効果をガッツリ得たい人には、ETFは向いていません。

分配金の再投資も自分でやるにはタイミングが難しい場合もあり、その点は自動でやる投資信託の方がラクです。

それらの手間や再投資の難しさが気にならない人にはETFが人気ですね。

運用コストを出来るだけ下げたい人

ETFは投資信託よりも信託報酬という運用コストが安い傾向があります。

間に入る会社が少ないですからね。維持費を安く抑えたいという人には、ETFの方が良いかもしれません。

ただ、コスト競争により投資信託も信託報酬が安くなってきているので、ETFとの運用コストの差は年々縮まっている印象です。

縮まってはいますが、まだETFの方が安くなっています。

4%ルールが難しいので、ETFの配当金だけで生活を目指す人

将来的に配当金生活を目指す人の中で、

4%ルールが機械的に出来る気がしないので、ETFで運用したい(毎年、総資産から4%ずつ引き出すことが心理的に難しいから…)

という人もいます。

暴騰時や暴落時に機械的に取り崩すことが可能かどうかは人にもよりますが、人間は感情がある生き物なので、それを出来る人はなかなかいないという声が圧倒的に多いです。

最近の出来事で言えば、リーマンショックやコロナショックなどが起きても冷静を保ち続け、資産を少しずつ取り崩して生活していけるかどうかです。

チキンハートの私には無理ですね(笑)

総資産は減っても、その中から決まった分配金を貰う方が性格的に合っています。

定年後やセミリタリア時に取り崩しではなく、

分配金で生活していきたい

分配金を生活の足しにしたい

というのであれば、分配金だけが支払われるETFの方が合っているのかなと思います。(投資ブロガーの間では、分配金生活に利用されるETFはアメリカのETF、VOO,VIG,VYM,VTI,HDV,SPYDなどが主流です。最近は円建ての1557【SPDR S&P500 ETF】や1655【iシェアーズ S&P500 米国株 ETF】も注目されています。)

まとめ:違いを理解した上でどちらが良いのかは自分の投資スタイルで変わる

投資信託もETFもどちらも優れた金融商品です。

どちらが良いのかは永遠の課題かもしれませんが、両方の特徴を理解し、

  • 自分がどんな投資をするのか?
  • 投資の目的は何なのか?

によって、これらの使い分けをしてもいいのかもしれません。(考えても答えが出なければ両方やるのも有りだと思います。)

投資の運用スタイルや出口戦略は人それぞれ違いますが、投資信託とETFをうまくコントロールし、資産運用をしていけたら最高ですね。

投資
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